【インタビュー】プロボノをやるなら、「1つのNPOに所属」と「プロボノ団体に登録」どっちがいい?!

【インタビュー】プロボノをやるなら、「1つのNPOに所属」と「プロボノ団体に登録」どっちがいい?!
The following two tabs change content below.
a-con事務局
a-conは日本のNPO活動をより深めていくエンジンとなるようなユニットでありたい。a-conは、NPOのコミュニケーション課題をスキルを有した社会人/学生ボランティアがサポートします。より「伝わる」NPOやその活動が増えるような基盤になれるよう、日々活動しています。
Share Button

プロボノをやってみたいけど、どうやってはじめたらいいのかわからない…と悩んでいませんか?
年始にa-conが開催する「プロボノMeet Up 2019」の司会をする、複数の団体でプロボノとして活躍中の高村さんに聞いてみます!

ーどんなプロボノ活動をしてるんですか?

新卒1年目から、NPO法人奔流中国で編集と広報のプロボノをしています。代表が著者、私が編集者となって『馬上の旅人 モンゴルとシルクロードを駆け抜けた十五年』という本を出版して、Amazonの海外旅行本ランキングで1位を獲得しました。広報担当として、参加者向けイベントの司会などもしています。
a-conでも、強制入院させられる精神障害者を支援するプロジェクトにプロボノとして参加したり、イベントの司会や講師・夏合宿の企画などで運営のお手伝いをしたりしています。
自身がNPOでプロボノとしてパラレルキャリアを続けてきて、社外で経験を積むことのメリットを感じてきたので、もっとパラレルキャリアを実践する人を増やしたいと思い「パラキャリ酒場」というパラレルキャリアをテーマとしたトークイベントを開催する団体の代表をしています。

ーすでに奔流中国でプロボノをしていた中、どうしてa-conに参加しようと思ったんですか?

奔流中国では、活動のメインが旅行記の出版だったので、刊行後は活動が一段落したんですね。「次に何をしようかな」と思っていたところに、a-conの運営メンバーだった大学の先輩から誘われて、定例会に顔を出すようになりました。旅行記がAmazonで1位を獲ったことで、「無給のプロボノでも自分次第で活躍できる、またプロボノをしてスキルアップしたい」というモチベーションが上がっていたんです。a-conは、同じようにスキルアップをしたい社会人プロボノが多いのがいいなと思いました。

ープロボノとしてa-conに登録して活動するのは、1つのNPOにいる時と何か違いましたか?

a-conのように、団体に登録して活動したいプロジェクトに参加するタイプのプロボノをやってよかったと思えた理由は、2つあります。

まず1つ目は、「自分の関心に合わせて、幅広い選択肢の中からプロジェクトを選べる」ことですね。NPOの理念に共感してプロボノとして関わる、というケースも多いと思いますが、私は編集や広報に関するスキルアップのためにプロボノをやりたいので、理念よりも職種で選びたいと思っていました。でも、希望する職種のプロボノができるNPOをピンポイントで自力で見つけるのは難しいし、NPO側から「希望しているスキル以外のこともやってほしい」と言われる可能性もあります。まあ、断りたい仕事は断ればいいとは言え、「やりたいこと以外はやりませんよ」なんて言いづらいのも人情ですよね(笑)。
その点、a-conはNPOのコミュニケーションを支援するNPOなので、どのプロジェクトに参加しても何かしら広報周りに関われるのは魅力でした。プロジェクトの発足時に、NPOが何を支援して欲しいのかの要件定義もされるので、案件の全貌や自分の関わり方もイメージしやすく、ミスマッチが起こりにくいと思います。それから、自力でNPOを探すと地道にWEBで検索したり人づてのご縁を待ったりと効率が悪いですが、a-conに登録することで自分で探さなくてもプロボノを募集しているNPOに出会えるのが良かったです。

2つ目は、「コミットの度合いをコントロールしやすい」ことですね。NPOって、理念に共感した方が活動しているので、職員もプロボノも熱意のある方が多いですよね。それ自体はステキなことなんですが、自分が仕事や家庭の都合で時間を十分に割けないときに、気が引けてしまう場面もあると思います。NPO側がフルコミットできないプロボノに配慮がある場合でも、隣にものすごく頑張っている人がいるとついつい「自分は片手間だしな…」と遠慮する気持ちが芽生えることもありますよね。その点、a-conのプロジェクトは基本的に3ヶ月単位、関わる時間も本業がある前提で短めなので、忙しくても参加しやすいです。週に数時間の活動でも、他のメンバーも同じくらいだから、関係性がフラットになりやすいんです。使える時間は限られているという相互理解があるので、お互いの都合を尊重しあって活動しやすいのがいいですね。

一方で、1つのNPOにプロボノとして所属するのも、それはそれでメリットはあります。やはり、フルコミットするからこそ仕事の上流から関われるのは魅力ですね。やりたい、変えたい、と思ったら、上の人に提案して新しい仕事を作り出すこともできると思います。フルコミットしていれば、「NPOをもっと良くするためにこんな新規企画をしたい」なんて大胆な改革案も提案しやすいですよね。

ーこれからプロボノをはじめたい人にアドバイスをお願いします!

プロボノに興味があるけれど、しっくりくるNPOが見つからない方は、まずは自分がなぜプロボノをしたいのか言語化してみるといいと思います。「スキルアップのため」、「解決したい社会課題がある」、「将来的に NPOに転職する布石にしたいから」、「社外で友達を増やしたい」など、プロボノをはじめるモチベーションはそれぞれでいいんです。自分がなぜやりたいのかの物差しを持っていれば、NPOに出会った時に自分に合うか判断しやすいはずです。プロボノとして何をしたいか見えたら、合いそうなNPOを探してみましょう! a-conのような団体に登録するのもいいですし、たくさんのNPOと知り合えるイベントに行って話を聞くのも手ですね。

プロボノは、転職や独立よりも手軽に新しいキャリアをつくれます。パラキャリ酒場に登壇するゲストの中にも、プロボノを経て自分でNPOを立ち上げたり、プロボノの経験を生かして副業をはじめたりするなど、プロボノをファーストステージにして自分なりのキャリアに繋げている人は多いですよ。プロボノ活動を通して、キャリアアップや生きがいにつなげる人がもっと増えたらうれしいですね。

●プロボノミートアップ2019

【お知らせ】プロボノMeetup 2019!! 亥年もりあげましょう会

取材:パラキャリ酒場 編集部 撮影:曽川拓哉

Share Button
The following two tabs change content below.
a-con事務局
a-conは日本のNPO活動をより深めていくエンジンとなるようなユニットでありたい。a-conは、NPOのコミュニケーション課題をスキルを有した社会人/学生ボランティアがサポートします。より「伝わる」NPOやその活動が増えるような基盤になれるよう、日々活動しています。